はじめに
瀬戸内海に浮かぶ直島・豊島・犬島は、アートと自然が融合した美しい島々で、国内外から多くの観光客が訪れます。各島は瀬戸内国際芸術祭の会場としても知られ、アート作品と島の美しい風景が楽しめる魅力あふれる場所です。今回は、瀬戸内海の絶景とアートスポットを満喫できる「直島・豊島・犬島」の見どころと楽しみ方をご紹介します。
1. 直島(なおしま) 〜アートと建築が共存する島〜
直島は、アートの島として日本全国に知られる場所です。地元の風景と調和するように設置されたアート作品や、著名な建築家・安藤忠雄氏の建築物が見られることが特徴です。島全体が美術館のように設計されており、アート好きにはたまらないスポットです。
見どころスポット
- 地中美術館:建築家・安藤忠雄による設計で、建物が地下に埋め込まれるように建てられ、自然光を利用して作品を鑑賞する仕組みです。クロード・モネの「睡蓮」をはじめ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルなどの作品が展示されています。
- ベネッセハウスミュージアム:アートと宿泊が一体化した施設で、宿泊者は時間にとらわれずにアート作品を鑑賞できます。展示されている作品は、建物の内外にあり、自然とアートが調和した空間が楽しめます。
- 赤かぼちゃと黄かぼちゃ:草間彌生の「赤かぼちゃ」「黄かぼちゃ」は、直島の象徴的なアート作品です。海と空の美しい背景に、カラフルなかぼちゃが映え、写真スポットとしても人気です。
アクセス:香川県高松港からフェリーで約50分
2. 豊島(てしま) 〜自然環境と共存するアートの島〜
豊島は、「自然と人間の共生」をテーマにしたアート作品が多く展示されている島です。環境問題にも関心が高く、リサイクルを意識した作品や自然と調和した建築物が点在しています。豊かな自然環境とともに楽しむアートは、他の観光地とは異なる深い体験ができます。
見どころスポット
- 豊島美術館:豊島を訪れるなら外せないスポットです。建物自体が作品のようで、内部には天井から光が差し込み、水滴が絶えずポタポタと床に落ちてアートを生み出しています。静かな空間で、自然の音や水の流れと共にアートを感じられます。
- 心臓音のアーカイブ:世界中の人々の心臓音を記録・保存するプロジェクトで、建物内で心臓の鼓動を聞く体験ができます。自分や他人の心音がアート作品として記録されることで、命の尊さや個々の存在を感じられる空間です。
- 唐櫃の棚田:豊島には美しい棚田が広がっており、アート作品とともに日本の原風景が楽しめます。のどかな田園風景が心を癒してくれます。
アクセス:香川県高松港からフェリーで約35分、もしくは直島からフェリーで約20分
3. 犬島(いぬじま) 〜歴史とアートが交錯する小さな島〜
犬島は、かつて銅の精錬所があった島で、現在はその廃墟がアート作品として生まれ変わっています。廃墟や工場跡がアートの一部として再構成され、独特の雰囲気が楽しめる場所です。歴史の残る建物や自然と調和する作品が特徴的です。
見どころスポット
- 犬島精錬所美術館:かつての銅精錬所跡地を利用した美術館で、歴史的な建物を活用しつつ、現代アートを展示しています。太陽光や風力を利用した建築システムで、環境にも配慮されています。
- 家プロジェクト:犬島の廃屋をリノベーションして、現代アート作品として再生させたプロジェクトです。生活とアートが共存するこのプロジェクトでは、島の過去と現在の共鳴を感じられます。
- 犬島「石職人」の遺跡:犬島の歴史を感じる石職人の痕跡が残る場所です。産業が盛んだった時代を感じられるスポットとして、島の歴史に思いを馳せながら散策できます。
アクセス:岡山県宝伝港からフェリーで約10分
瀬戸内海アートめぐりのおすすめモデルコース
1日目:高松港から直島へ
- 午前:直島「地中美術館」「赤かぼちゃ」観光
- 午後:直島「ベネッセハウスミュージアム」見学後、直島で宿泊
2日目:直島から豊島へ
- 午前:豊島「豊島美術館」見学
- 午後:棚田や心臓音のアーカイブなどを巡り、豊島から犬島へ移動
- 夜:犬島の家プロジェクトや精錬所美術館を見学し、岡山へ戻る
瀬戸内海アートアイランド巡りの注意点
- アクセス方法を確認:各島へのフェリーの運航本数は限られているため、事前に運航時間を確認しましょう。また、混雑時は早めに港に到着しておくのがおすすめです。
- 歩きやすい服装で:各アートスポットは徒歩で回ることが多いため、歩きやすい靴と動きやすい服装で出かけると良いでしょう。
- 島のルールを守る:島では地元の方が生活しています。ゴミを持ち帰る、静かに鑑賞するなど、地元の人への配慮を忘れずに観光を楽しみましょう。
まとめ
瀬戸内海の直島・豊島・犬島は、アートと自然が共存する魅力あふれる観光スポットです。島全体が美術館のような空間で、アート作品が島の風景と一体化しており、他では体験できない独自の世界観が楽しめます。ぜひこの機会に訪れ、瀬戸内海の絶景とアートの融合を堪能してみてください。
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